[PR]今日のニュースは
「Infoseek モバイル」



音盤レビュー Page 8
2002/08/17〜08/27

2002年8月27日

喜多郎 / 絲綢之路(シルクロード) Album record
ジャケット画像
発売元/レーベル キャニオン
品 番 C25R0038
発売年月日 1980.5
side A
1. 絲綢之路
2. 鐘楼
3. 天地創造神
4. 遙かなる大河
5. 長城
6. 飛天
side B
1. シルクロード幻想
2. 光と影
3. 西に向って
4. 時の流れ
5. 菩薩
6. 永遠の路
ジャンル Techno/Ambient おすすめ ★★★★

精神統一用レコード、いや、正確には現実逃避用レコード、ですか?(笑)NHKで放送された紀行ものドキュメンタリーのサウンドトラックなんですが、私はまだ幼かったためか?この番組見たような記憶はないんですよね。にもかかわらずこのテーマ音楽はやたらと印象に残っている…そんなわけで入手したアルバム、元祖ヒーリング・ミュージック、なんですか?、あぁ、どこか遠くへ行きたいな…と。。

何と言っても有名なのがA面1曲目のメインテーマ「絲綢之路」ですね。「シンセサイザー曲でありながらどこか暖かさと懐かしさを感じさせる」ってこのアルバムの解説にも書いてある、まさにそれなんですが…そうですね、時間は夕方から日が落ちる前ですね、山の稜線を見ながら、もしくはどこからともなく街角に集まる人々を見ながらボーッと聴くも良し、今だったら「あぁー、もう夏も終わりだなぁ」と、思いにふけるも良し、ってとこですか?そうそう、もう10年以上前、学生時代の話ですがキャンプ行ったときです、キャンプファイヤー始まる前にこの曲が流れてきまして、えらく雰囲気が盛り上がったのを思い出しました。あの時この曲選んだ人はエライ!神です!?

各面が組曲的な構成になっているのかな?クロスフェードでもって次の曲に繋がっていくんですが、A面の構成は絶妙ですね。A面の中盤に当たる部分、正直私はこの手の主旋律やリズムが弱く、同じフレーズでてろてろ続くような曲、テクノ/アンビエント系とかに多いですよね、どちらかというと苦手なんですよ。しばらく聴くと退屈になっちゃうんです、普段ならここで立ち上がって他のレコードに変えるんですが、このアルバムは不思議なことに体が動かなくなる?というか、目を閉じて1曲目「絲綢之路」のイメージを膨らませながらじっと聴いてたりするんです。私は催眠術にかかっているんでしょうか?(笑)…えぇと、これがA面2曲目「鐘楼」から5曲目「長城」まで。一応4曲?となっているんですけども、どこまでがどの曲かよく分からないです…まぁいいや、、そして「長城」がいきなり途切れるように終わって再びメロディアスな「飛天」、ここでハッと目が覚めるんですよ、「何だ、夢だったのか…」じゃないですけどね(笑)意外とあっという間に終わってしまう?でも素晴らしい構成です、小宇宙旅行気分。

B面の1曲目「シルクロード幻想」「絲綢之路」と似たタイプの曲なんですけど、メロディは「絲綢之路」ほど洗練されてない?、どことなく土臭いです。その次の「光と影」などパーカッションを使った曲もあるためか?A面ほどの「陶酔感」はないんですが、何なんでしょうね、このリズムのないリズム感…と言いますか、まるで呼吸をしているようです。いや、こっちの呼吸が思わずシンクロしてしまってるだけかな??最後の「永遠の路」、開けゆく大地…次回に続く?、みたいな感じですか、当時テレビで見てた人はハマりまくっただろうなぁと…そう、このアルバム、今までもたまーに引っ張り出して何回か聴いてたんですが、今回改めて聴いた感じではA面が「天」、B面が「地」をイメージしているのかな?…んー、どうなんでしょう??「特典」として付属している「宇宙衛星ラウンド・サットより撮影のシルクロード写真地図」まさに「天から地を見た図」ってやつですか、なかなか味のあるモノクロ写真です。ジャケット・イラストは長岡秀星(EW&Fのアルバム・ジャケットも手がけてますね)

ところで喜多郎といえば最近はアメリカで人気があるそうですが、今でも当時と同じような機材を使ってアナログで録音しているらしいですね。この雰囲気を出すためには必要なんでしょうか??ちなみに「絲綢」「しちゅう」と読むらしいです。私のパソコンでは出ませんでした(笑)


PSY・S(サイズ)/ NON-FICTION Album CD
ジャケット画像
発売元/レーベル CBSソニー
品 番 32DH 5089
発売年月日 1988.8.1
01. Parachute Limit
02. Spiral Lovers
03. (Shuting Down)The Fiction
04. Romeo
05. Earth
06. Angel Night
07. Silver Rain
08. Robot
09. Roses and Non-Fiction
10. Hourglass
ジャンル Pop/Rock おすすめ ★★★★

「PSY・S」と書いて「サイズ」って読めるのはひょっとして私たちの世代だけになってしまうのかな?うっ、うっ(半泣)チャカ(ボーカル)と松浦雅也(キーボード・プログラミングetc)の2人組ユニット、このアルバムの曲はTMネットワークと同じくアニメ「シティーハンター」で使われていたのでご存じの方も多いでしょう。私はアニメの方は見てなかったんですが、ラジオでガンガンかかってましたからね。あと友達の影響など?もあって、ハマった1枚です。う〜ん、激しく懐メロ。。

私が最初に聴いた彼らの曲は1曲目「Parachute Limit」、衝撃でした。何かよくわからんけど、これはイイ!と。。チャカの歌唱力は当時から評価高かったですが、どうも「感情的」というよりは「正確無比」なボーカルに聞こえてしまうのはこの曲の疾走感あるリズムと意味不明な歌詞?にあるのかな?と…今歌詞カードを眺めてみたら、感覚的すぎるのかな?やっぱりよく分からないです(笑)早口すぎて聞き取れない人の言葉の断片?みたいな…この時代独特の感覚なのかもしれませんね。バックは打ち込みメインなんですが、当時としてはかなり完成度の高い音だと思います。今聴くとやっぱ古いかな?でも年齢不詳、実際よりは新しく聞こえるかもしれません、いや、当時を知らない人が聴いたらすごく新鮮に聞こえるかも?…どうなんでしょう。。

私が当時好きだった曲、他には6曲目「Angel Night」『シティーハンター』主題歌、このイントロがまたイイ!)8曲目「Robot」(なんちゃってオールディーズ風な曲)9曲目「Roses and Non-Fiction」ですが、今聴いたら4曲目「Romeo」10曲目「Hourglass」など、スローな曲もまた趣がありますね。透明感抜群のボーカルとサウンド、やはり夕刻ですか、車飛ばしながら聴いたら気持ちいい1枚であります。

ところでこのアルバム中何曲か"Sasuga Minami: Chorus"のクレジットがあるのを発見したんですが、あの振付師の 南流石さんですか??う〜ん、PSY・S、日本のロック界にもっと強く名前を残してもいい人たちだと思うんですけどね。。


Love Tambourines / Alive Album CD
ジャケット画像
発売元/レーベル CRUE-L
品 番 KYTHMAK016DA
発売年月日 1995.2
01. Love Alive
02. Free Your Mind
03. Dirty Blood
04. Call Me Call Me
05. Cherish Our Love
06. Merry Me Baby
07. Let Me Love You
08. It's a Brand New Day
09. Mama Don't Cry
10. Rain
11. I'm Alive
ジャンル Soul/R&B おすすめ ★★★★★

これも懐かしい!ソウル好きだった私がたちまちハマってしまった、今でも一部では「伝説のバンド」として語られているのかな?ラブ・タンバリンズの唯一のアルバムです。発売元のクルーエル・レコードというとカヒミ・カリィも在籍していましたね、今や死語となってしまった?いわゆる「渋谷系」を代表するインディーズ・レーベルでした。当然彼らもそっちのジャンルとして扱われていたんですが、今ここで彼らを「渋谷系」=あの時代の流行?で片づけてしまうのはあまりにも勿体ない!と私は思うんですよね。。

オビの裏画像
オビの裏の写真。
美味しすぎる…

このバンドはボーカルのEllie(エリ)とギターの斉藤圭一の愛の結晶だった?てな話を、後に聞いたことがあります。(二人が別れると同時に解散したんでしたっけ?)どちらかというとファンキーというよりはメロウなR&B調の曲が多く、全曲英詞でほとんどが愛を歌ったもの、ラブアンドピースつうかハニーマイラブ?みたいな内容なんですが、訳詞を見ると「結婚して今すぐに あなたの赤ちゃんが欲しいの」(6曲目『Marry Me Baby』「そしてあなたのいけない果物も洗ってあげるわ」(7曲目『Let Me Love You』)など、えらくストレートでちょっとエロかったりもします(笑)そして昨今のR&Bとは違う生バンドの息の合った音、ブックレット中のやたら露出度高い?Ellieの姿(笑)、とにかくすべてがカコイイ!ですね。最初に音だけ聴いてこれはイイ!で、日本のバンドだと知って改めてビックリ、そしてこのアルバムで最後にひたすら生きる喜びを歌った?「I'm Alive」まで聴いて、曲の内容に激しく共感!て人も多かったのではと思います。。

どこだったか忘れてしまったのがアレなんですがどこかのサイトで「ラブ・サイケデリコ好きな人にオススメ!」てなコメントを見たことあるんですが、確かにその通りですね。つか、後のR&B歌謡?ブーム、私は今ひとつ目新しさを感じなかったのは、すでにこのアルバムを聴き込んでいたからかもしれません。いや〜重ねて言いますが彼らの曲、時代を超えた魅力があると思いますよ。マターリマターリと…永遠の名盤(の予感)。。


2002年8月22日

松田聖子 / Seiko Index Album record
ジャケット画像
発売元/レーベル CBSソニー
品 番 30AH1223(master sound・高音質仕様)
発売年月日 1982
side A
1. 青い珊瑚礁
2. 夏の扉
3. SQUALL
4. 白いパラソル
5. いちご畑でつかまえて
6. 裸足の季節
side B
1. 赤いスイートピー
2. チェリーブラッサム
3. 風は秋色
4. 制服
5. 冬の妖精
6. 風立ちぬ
ジャンル Pop おすすめ ★★★★★

ご存じ、80年代初頭を代表するアイドル松田聖子です、って、これも説明不要ですよね。。これは初期のヒット曲を集めたベスト盤、とにかく彼女のレコードはバカ売れしたためか?中古市場で大量安価に出回っているもんで、どれから買ったらいいか分からない?そんなあなたはこれで決定!の1枚です。

この頃の松田聖子というとやっぱぶりっ子聖子ちゃんカット涙を流さずに泣く(笑)ですか??、テレビでおなじみだったのはもちろん、初めてレコードで聴いたのは小学校低学年のときでしたかね?うわずったボーカル(に聞こえた)になんじゃこりゃ??と思ったのを覚えてますが、このアルバムは曲目ご覧の通りヒット曲のオンパレード!ひたすら懐かしいのももちろんですが正直、彼女がここまですごいボーカリストだとは思いませんでした

そうなんですよ!当時は録音技術上?後のアイドル系楽曲のようにボーカル全体にエフェクトかけまくって誤魔化す術を知らなかったためか?微妙な揺らぎ?も含めて、息使いがまっすぐ伝わってきますね。現在(真夜中)ヘッドホンで聴いているわけなんですが、ついついこの文章書く手を止めて聴き入ってしまうんですよ。「いいボーカル」とはやはり歌唱力(音程その他)よりも表現力だなぁ、と、改めて感じる瞬間です。(それだけ当時の作詞・作曲陣が良かったということもあるんですが…)この時代ならではのストリングスの効いた生バンド+微妙にシンセが入る音も絶品ですなぁ。。

私が当時から印象に残っているのはやはり、A面1曲目「青い珊瑚礁」、そして2曲目「夏の扉」ですかね??なんつっても「フレッシュフレッシュフレッシュ〜♪」ですからね(笑)あとはB面1曲目「赤いスイートピー」ですか、呉田軽穂=松任谷由実の作曲、しっとりと歌い上げています、改めて名曲。A面6曲目「裸足の季節」は彼女のデビュー曲、他の曲に比べると若干荒削りな?ボーカルがまたポイントだったりしますね。A面5曲目「いちご畑でつかまえて」(作曲:大瀧詠一/編曲:多羅尾伴内)これはほとんど大瀧氏の趣味?で作られた曲なのかな?以前ご紹介したほぼ同時期の作品「A LONG VACATION」に収録されている「FUN×4」に似た感じの曲なんですが、松田聖子はそれを見事に歌いこなしていますね。。あとはこれもヒットしたB面6曲目「風立ちぬ」ですか、これも大瀧氏の世界、心地よいサウンドです。。

え、とりあえず初期の松田聖子、いい状態の音源を持っておきたい!と入手したこのアルバムなんですが、今となっては針を落とす前に深呼吸してしまう?そんな1枚となっております。で、針を落として改めて至福…何なんでしょうねこのゴージャスな感覚は…ひょっとして私、「高音質仕様」に騙されているんでしょうか??

※高音質仕様---
1970年代後半〜80年代初頭に通常の物より少し高い価格で並行販売されていた、通常盤より念入りなマスタリング・カッティング、分厚くて良質な素材でプレスされたものです。主にオーディオマニア向け?クラシックやジャズ・フュージョン系の音源が多かったようですが、ソニーからはポップス系も多くリリースされていました(master soundシリーズ)この時代のポップス系はもともと優秀な録音が多かったですからね、私は通常盤でも十分かと思っています。1982年以降はさらにこの上のグレードとして?CD版が設定されていたようですが、初期のCDは今聴いたら今ひとつだったりします。今の技術でリマスターして再発してくれたらうれしいんですけどね。。


2002年8月17日

'71全日本フォークジャンボリー実況盤 / 自然と文化の72時間 Album record
ジャケット画像
発売元/レーベル キング
品 番 SKK 712/3(2枚組)
発売年月日 1971
disc 1/side A
1. 教訓 I (加川良)
2. 遠い世界に(藤原秀子)
3. 人間なんて(吉田拓郎)
4. 雨が空から降れば(六文銭)
5. 一人ぼっちのお祭り(六文銭)
6. 面影橋(六文銭)
disc 1/side B
1. こんなに遠く(のこいのこ)
2. 赤色エレジー(あがた森魚)
3. 僕は一体誰でせう(野沢享司)
4. 秋田竹刀打ち唄(山平和彦とマイペース)
5. 自転車にのって(高田渡)
6. かみしばい(岩井宏)
disc 2/side A
1. 教訓 II (なぎらけんいち)
2. サラリーマンをバカにしちゃダメよ(岩井宏)
3. カレーライス(遠藤賢司)
4. サーカスにはピエロが(ディランII)
5. かくれんぼ(はっぴいえんど)
6. 春よ来い(はっぴいえんど)
disc 2/side B
1. もしも(武蔵野タンポポ団)
2. 俺たちの時代(斉藤哲夫)
3. 俺とボビー・マギー(中川五郎)
4. お前と俺(加川良)
5. それで自由になったのかい(岡林信康)
ジャンル Folk/Rock おすすめ ★★★★

1971年8月7日〜9日、岐阜県坂下町で行われた野外ライブ「'71全日本フォークジャンボリー」を収録した2枚組アルバム。たくさんのアーティストが集まる野外ライブの形式、ここ数年また盛り上がっているようですが、当時も本家「ウッドストック」の影響のためか?あちこちで行われていたようですね。そんな中でこの「フォークジャンボリー」は国内最大のイベントだったのかな?「公式ライブ盤」はこれの他にもビクター、フィリップス、URCなどからそれぞれ独自の選曲でリリースされていたようです。

このアルバムの一番の目玉?はやはり1枚目A面3曲目、吉田拓郎「人間なんて」でしょう。話に聞いたところによるとこのフォークジャンボリー、あまりに多くの客が集まりすぎた?ためか後半あたりは大荒れになったそうですね。違うアーティストのファン同士で対立したんでしたっけ?メインステージにサブステージがいくつか、という会場だったそうですが、暴徒と化した一部の観客がメインステージを占拠して続行不能となったようです。そんな中で当時新進気鋭のフォークシンガーだった吉田拓郎、サブステージで2時間以上にわたって延々と熱唱し続けたのがこの曲なんです、え、もちろんこのアルバムには全体ではなく8分程度に短縮したものが収録されているんですが、その熱気は十分に伝わってきますね。いかにも「人力アコースティック」ながらもリズムを強調した音、同じフレーズの繰り返し、声を枯らしながらも「人間な〜んて〜やめてしま〜いたい〜♪」とシャウトしまくる拓郎…これ、「レイブ・パーティ」じゃないすか?(いや、私は行ったことないんであまり知らない?んですけども)、当時ステージにいた人はもちろん、観客の多くがトランス状態になったこと間違いなしでしょう、ああ、生で聴きたかったです、ヤヴァイかもしんない?…この「出来事」がきっかけで吉田拓郎はさらに有名に、1969年から毎年続いた「フォークジャンボリー」もこれで最後になってしまった、、まさに歴史に残る名演です。必聴。

この「人間なんて」を聴いた後ではさすがに他の曲、マターリしてるなぁ、って印象が拭えないんですが(フォークですからね、アコースティックギター主体のシンプルな演奏、微妙にたどたどしい?本人のMCのせいもあるんでしょうか?)、名曲・名演まだまだありますよ。あがた森魚「赤色エレジー」(1枚目B面2曲目)と、遠藤賢司「カレーライス」(2枚目A面3曲目)、寂しさ・優しさの中にトゲが見え隠れする?名曲です。これも必聴?あとは今でもファンの多いあのバンド、はっぴいえんど「春よ来い」(2枚目A面6曲目)そして六文銭「雨が空から降れば」(1枚目A面4曲目)もいい味だしてます(笑)一番最後「それで自由になったのかい」なぜかほのぼのとした?フォーク・ロックらしいノリで幕を閉じてますね。私は岡林信康+はっぴいえんどのコラボレーション、素晴らしい!と思っているんですが、これはすでに「フォークの神様」と呼ばれていた岡林、嫌気がさして?失踪する直前の演奏なんで、どことなく寂しさが漂うのは私だけでしょうか??あ、ちなみに2枚目A面1曲目、なぎら健壱の初登場「教訓 II」は最初にある加川 良「教訓 I」のパロディです。元ネタ知らなくてもヤヤウケかもしんない?

すんません、ちょと長くなってしまいましたね、2枚組のせいもあるんでしょうがこのアルバム、ウッドストックもどきな?ジャケット等の写真もあいまって当時の若いフォークの熱気をムンムンと伝えてくれる、とにかく濃ゆいアルバムだなぁ…と。。


広島フォーク村 / 古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう Album record
ジャケット画像
発売元/レーベル フィーチャーズ・サービス/jugend
品 番 FSL-443-5027
発売年月日 1970.4.10
side A
1. イメージの詩(よしだたくろう)
2. 色どられた世界(伊藤明夫)
3. もしも(ボニーとクライド)
4. れんげの唄(いちごの木)
side B
1. 赤い柿(ムツゴロー)
2. 白いこな雪(宮城由起夫)
3. マークII(ユニオン・ジャックス)
4. 波よけさないで(グルックス)
5. ニワトリの小さな幸福(フォーク村)
ジャンル Folk/Document おすすめ ★★★

時代が前後しますが1970年、先ほども出てきた吉田拓郎の、これは初めてレコードとして発売された音源です。以前拓郎のアルバム紹介したときに「彼はエレックレコードというインディーズ・レーベルの人と出会い、そこからデビューした」って書きましたが、これは彼がデビュー前に所属していた「広島フォーク村」という団体?の自主制作盤、という形なんですよね。しかしこのアルバム、実はエレックレコードが吉田拓郎をデビューさせるために作った「ヤラセ盤」?との説もあったりなんかして…、そして今も彼のディスコグラフィーの一番最初に載っていて再発を繰り返しCD化されている、ちょっと不思議なアルバムであります。これ、先日ひょんなことから破格値で入手してしまったものなんですが、正直、あの値段でないと買うことはなかったでしょうね。。

冒頭は吉田拓郎のデビュー曲となった「イメージの詩」から入ります。んー、感慨深い歌詞ですなぁ…この曲についての解説は後で述べることにします。その他の吉田拓郎作品はB面3曲目「マークII」と同5曲目「ニワトリの小さな幸福」ですね。「若者の広場と広場にかける橋」ってサブタイトルの通り?みんなで歌おうフォーク村!な曲が多いこのアルバムなんですが、この「マークII」はちょっと歌謡曲ぽいアレンジで浮いて聞こえます。私は後に出たライブ盤のものよりはこちらの方が好きですね。それと何となく気になるのがA面3曲目「もしも」ですか、このイントロのフレーズ、男女のデュエット、渋い!なかなか洒落てます、秀作。しかしこの曲の直後に「反戦デモ」みたいな音声がかぶってくるところは興ざめなんですけど…

そう、このアルバム、曲間にこういう音がちりばめられているんですよね。解説によると「1969年10月21日、新宿西口広場での反戦フォーク集会の実況録音」だそうでして、、機動隊にインタビューで「それで給料もらってるんだから、いいすよねぇ」とやってたり、何やら血の気の多そうな女性活動家?が高石友也「受験生ブルース」の替え歌?を歌いまくっていたりします(笑)…でもって、ジャケットには「情況の眼」と題した、12ページにわたる森山大道みたいな?モノクロの写真集。このアルバム、「音楽を聴く」というよりは、時代の記録として価値のあるものなのかもしれません。

ところで私が入手したのは貴重な?初版のレコードのようなんですね。「写真集」も初回限定らしい?で、「JUGEND NEWS」なる小冊子も入っていまして、ここには収録曲の楽譜と共にこのアルバムの名目上の?発売元、「フィーチャーズ・サービス/ユーゲント・レコード」の活動のあらましが記されています。前述の「ヤラセ盤」疑惑?も含めて、その後の活動など気になるところですなぁ、その他このアルバムについて何かご存じの方、教えていただければうれしいです。。


よしだたくろう / 青春の詩 Album record
ジャケット画像
発売元/レーベル エレック
品 番 ELEC-2001
発売年月日 1970
side A
1. 青春の詩
2. とっぽい男のバラード
3. やせっぽちのブルース
4. のら犬のブルース
5. 男の子☆女の娘(灰色の世界II)
6. 兄ちゃんが赤くなった
side B
1. 雪
2. 灰色の世界 I
3. 俺
4. こうき心
5. 今日までそして明日から
6. イメージの詩
ジャンル Pop/Folk おすすめ ★★★★★

そしてこれ、吉田拓郎が初めてソロ名義で出した、本当の意味での「デビュー・アルバム」です。タイトル曲「青春の詩」(A面1曲目)私が初めて聴いたのは10年以上前、まだ若かりし頃?だったんですが、激しく共感したのを覚えています。具体的な歌詞の内容見ると「ゴーゴークラブ」とか「グループサウンズ」とか、時代を感じさせるところあるんですけどもね(笑)これ、今風にアレンジして歌ってる人とかいないんでしょうか??あとは先ほども出てきたB面6曲目「イメージの詩」(先ほどと全く同じバージョンですね、シングルでリリースされたものとは違うらしいです)、これは確か5年ほど前に浜田省吾がカバーしてました、曲調は「人間なんて」と同じく?同じフレーズの繰り返しで「うざい!」とか感じる人もおられるかもしれませんが?、特に先ほどのアルバムのタイトルにもなった「古い船には…」のくだりや他の曲ではB面5曲目「今日までそして明日から」など、初期の彼の作品には時代を超えて含蓄のある歌詞が多いです。

そしてこのアルバム、帯にある「ロック・フォーク・ボサノバを歌いまくる」というコメントの通り?幅広い音楽性をアピールしたもの?だったのかな??、B面最初の「雪」2曲目「灰色の世界」は今でもおしゃれかもしんない?ボサノバ歌謡、その次の「俺」はいかにも拓郎節?後の歌謡曲メーカーを予感させる仕上がりとなっています。A面5曲目「男の子☆女の娘」はデュエット曲、今時聴けない、古臭い?(失礼)女性ボーカルが聴けます。…そうですね、「青春の詩」「イメージの詩」の他で私が好きなのは「灰色の世界」「兄ちゃんが赤くなった」(A面6曲目)ですね、

しかしこのアルバムに収められている曲、実は後の自分に向けて残したメッセージなのか?とか思ってしまうのは私だけなんでしょうかね?、今時々テレビに出ている吉田拓郎を見ると余計そう感じてしまうんですよ。「このおっさんは何者?」「大物フォークシンガーらしいけど一体…」とか思っている方、是非今回挙げた初期の作品を聴いてもらいたいものです。願わくばまたあの頃のように熱く歌って欲しい?と思われる方、ごもっともですが、残念ながら私は、今の彼にそれは出来ないよなぁ、と思っています。その答えはすでにあの頃、彼自身が出していますからね。そう、古い船には新しい水夫が…(以下略


ご意見・ご感想、これは違う!こんなのはどうよ?、などなど、掲示板でお待ちしています。よろしくぅ!

ジャケット画像の著作権は各制作者及びレコード会社が保有しています。無断転載はご遠慮ください。
その他、ここで紹介されているレコード・CDの情報について、詳しくはこちらをご覧ください。


日付別一覧 | アーティスト別一覧 ←前のページ | 次のページ→
まいう〜の鮹部屋 音盤レビューインデックス | トップページ